
情報
・連載場所:マグカン
・連載開始:2024年9月
・出版社:マックガーデン
あらすじ
地元の領主の息子”タルト”は自分が王になる人間と疑っておらず人間性が終わっていた
学校の卒業式でクラスメイトに決闘を挑まれ破れ、自分が思ったより弱い事に気づく
今迄親の力で成り上がってきたことに気づいたタルトは自分で国王選抜試験を目指す事にする
評価
★★☆☆☆2
つけあがった奴がざまぁされた後に這い上がる話です
主人公のタルトがかませ犬の扱いを受ける事で、脇役視点の物語になってるのが新鮮な所
しかしタルトは妙に気合根性が大事な世界観のせいで頑張りがあんまり評価されない
そのため結局脇役は脇役のままで主人公になり切れてない、個人の成長譚としてイマイチな感じになってる
邪道は邪道だなという感じの作品
以下ネタバレあり感想
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・タルトの扱い
正直タルトが努力していない人間として扱われるの、どうなんだ
この作品が始まると、
まず優秀だけど嫌な奴であるタルトがクラスメイトに負けて、お前は凡人だと言われてみじめな状態になるわけですが…
ここに疑問アリ

読んでくとタルトの問題って単純に社会性であり、努力自体はしているんですよね
皆におだてられて謙虚さが無いだけで、別に戦闘能力とかは高いし、作中でもそのことは提示されている
確かに親の用意したものをなぞってただけではあるけど、日々のスケジュールも親に管理された状況で、主席になるほど勉強して、戦闘訓練も(多分)毎日2時間している
読者視点だと彼なりの努力が見えるので、努力不足として糾弾される流れは納得感無い
まぁこの作品はこの後の展開も、基本的に精神論でバトルをしていくんですよね~
学校で学んだ基礎に忠実な魔法を放つタルトより学校では使えないハンマー担ぎ出したフィーゴが勝っちゃうように、とりあえず気持ちがあれば物事が好転していく傾向が強い
その割には技の使い方とか戦闘中の試行錯誤とか小手先の描写が多いんですけどね…全然通じないんだよな…
結局この作品では再現性のある技術ではなく、その時の気持ちというフワッとしたものが評価されるって事と理解しました
そうなるとタルトって、この気合根性の世界観から浮いている…というか評価点の低い技術屋だから評価されてないんでは?って気持ちが拭えない
確かに友情努力勝利の友情をお座成りにしたタルトが勝てないってのは少年漫画的には正しいのかもしれませんけどねぇ
あまりにも友情に偏り過ぎてはいませんかと思うわけです
この辺の納得感の無さが評価の足を引っ張るのでした
・他キャラ達
タルトがかませ犬という事で、タルトが何者でもなくなるように周囲のキャラは明確に濃いよなぁ
特にカジラは主人公系すぎる
ハーフで魔物のために王を目指すとか、魔法が効かない能力とか、頑丈な所とか、志も能力も全てが揃ってる
漠然と人に言われて王を目指したタルトと対極になるようにデザインされているだけあって、戦闘も派手で強い!
普通に良いキャラなんですよね
他にも師匠のロメオは後悔を背負った元凄腕の魔法使いだし、シェリーも壮大な目標に向かって頑張ってるし、メイドも太ももから剣を出すという個性があっていい味を出している
キャラ単体では良いキャラ多いんですよねこの作品
しかしタルトだけが持ってるものが無い…というか他メンツが全てを持ち過ぎている
結局タルトは何者でもないから戦闘ではガッツで戦うしかない
しかしそのガッツすら他メンツの方が強く出ているので、戦闘を通じて仲間たちより何一つ優れている所が無い
つまり個人の成長譚にしてはタルトは没個性が過ぎると感じる
彼にしかないものを感じることが無い、それをタルト自身もわかってるから、戦いが終わった後に毎回後悔してばかりで居る
成長が可視化されず、応援する機会すら奪われるんで特に盛り上がらない

タルトがかませ犬…脇役の立場になるように話を向けているからこうなるのは理解できるんですけどね
現状だと完全に脇役じゃないですか?主人公になり切れてないように思えます
結局漫画というフィクションの娯楽に期待するのって夢であって現実じゃないですから、邪道目線で新鮮ですけど今の所はそれだけという感じ
自分の中では微妙な評価になってしまいましたが、少なくとも新鮮味のある独特な作品だと思うので、独自路線を貫いて行って欲しいと思います
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終わり
