相変わらず装丁が豪華な作品だ
誇張抜きで買ってる漫画で一番凝ってて何時も感心している
紙で手に取る楽しさを感じさせてくれる素晴らしい単行本だと思います
あらすじ
蒼井と水無月は夏祭りデートをしていい雰囲気
それに対して桜とユメはユメがヤンデレを発動していて怪しい雰囲気に…
合わせてユメの過去回想と共に何故桜が虐められているのかが明かされる…
以下ネタバレあり感想
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・蒼井と水無月
この2人は順調ですね~
ただ恋愛としては精神的ハードルが高いね
蒼井は”男・一回り年上”という本来の自分が枷になっている
こればっかりは「自分は10代女性だ」と思えるようにならなければいけないからハードル高い
あと肉体も借り物って感覚抜けないだろうか、どうしても女を使うのは難しいだろうしね
普通なら恋愛対象にならない関係の遠さが肉体によって強引に詰められているから、時々接し方に迷うのは順当
そういう肉体への慣れなさとかの諸々の不安定さが頼りなさに繋がって、水無月の庇護欲を搔き立てているのだろうけどね
最後の一歩は中々難しいよね…
水無月は相変わらず顔が分からないとか言っていてあまり変わらないね
ただ桜を虐めていた奴らが「本当はやりたくなかった」って笑顔で言うのは正しくない?
それに対して「笑顔で言うのか」って言って不快感を感じているのは良く分からないな
虐めに罪悪感を感じないから怒ったとしたら、いじめっ子の事を評価し過ぎでしょ
人間終わっているから攻撃できるんだぞ、人間性を期待してするな
そして虐めてたやつらからすれば心の引っ掛かりが一つ無くなってスッキリしているんだから良かったことに該当するし、別に悪意はないだろ
虐めてたことについてもノリと言うあたり、相手に関心が無いから&大義があるから行っていただけなわけだし別に桜に悪意を持っていたわけではないしな
貴方が思うより他人に関心が無いですよその人たちって感じ
他人の顔に関心ないとかいうくせに他人の行動に引っかかりを覚えて憤る
これって変だなと思ってしまうね
なんか水無月のいうことはいつも腑に落ちないんだよなあ…
・ユメ
お前、とんでもないヤンデレじゃん
愛が足りないとかじゃなくて他の人に愛が向いているのが許せない、ですか
独占欲がとんでもなくつよいにゃあ…
というか一人称もずっとユメだし
クラス分けで桜を「あの子」とか言ってたり…
自分のことが好きで自分のことを見てくれる存在が居れば良くて、桜は偶然自分を見てくれる都合が良い存在ってだけなんだろうなあ
だから虐めもするし、蒼井の見た目で迫られたら簡単に鞍替えする
何とも自分勝手な奴だ事
しかし桜はまた上手くいかない道を辿ることに…
でも仕方ない、桜は蒼井の見た目とはいえ中身同じなので行動も同じ
だからまたユメの地雷を踏む
桜もなんでユメが虐めてくるのか良く分かってないだろうし、そりゃあ歴史は繰り返すよなあ…
これが正しい転生ってやつだと思っている
個人の持つ人格がそう簡単に変わることは無いし、思考回路も同じだから外が変わっても同じ行動をする
人間そう変わらないから周囲からも扱いは変わらない
だから周囲の評価は似たものに落ち着く…
考えれば当たり前だけど、これを遵守しているフィクションって稀有だから感心した
昨今の異世界転生に代表される、環境の変化による成功&つらい現実からの逃避っていうロマンが主流じゃないですか
それを正しい人間像で塗りつぶしている
これってロマンが無いのでインスタントな快楽は無くなる代わりに作者がキャラに従順であるという証左だと思っています
それはキャラが生きる事、物語が物語であるために良い事だと思う、個人的には評価しています
面白いかは別としてね!
ユメの行動は凄く納得はするんですよ、でもこのままだと桜はまた報われない
そうなると辛いなあとか思う次第です
キャラがキャラとして正しい事と、娯楽的に気分を上げてほしいっていう相反する願いを言っているのは分かっているんですけどね、やっぱりハピエンがいいです
消費者なのでハラハラしながら待つとしましょうか…
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鬱目で☆3
終わり