前巻の感想を書こう書こう思ってたら、次の巻出ちゃった…
・内容
映画の収録の終わり
有馬かなとアクアの恋愛話
カミキヒカルとアクアの邂逅
以下ネタバレあり感想
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・赤坂アカ先生みのある話
この巻は真剣な雰囲気の話でも微妙に茶化したり微笑ましい雰囲気になったりと会話のテンポが秀逸で、カグヤ様みたいな面白さがあったね
ルビーとアクアが先生とさりなとして会話するときと、海でのカナとあかねの会話のことね
さりなと先生のくだりは、凄い真剣な雰囲気だったのに一転して駄々捏ねたり、さりなと呼ぶときもわざわざ眼鏡をかけてしっかり演技する所とか笑った
海での会話も、あかねがズバズバとカナを問い詰めていくのは笑った
なんで面白いんだろう…
ギャグとシリアスのメリハリがあるのもそうだけど、笑いのセンスが良いんだよな
ツッコミも最低限なのに締まった会話というか…
そう感じるのも演出の力なのだろうか?
ギャグパートはフォントとか文字サイズとか変えて面白いキモみたいな所が分かりやすいから、雰囲気でサーっと読んでもなんとなく掴めて面白いんだよな
内容ではどれがどうとか、しっかり何を面白いと思ってるか分かるわけではない
言語化が、難しい
時折ギャグマンガを読んでは面白くないとか言ってるような自分は、笑いについて何も詳しくないだけなのかもしれない
そのうち笑いについての本とか読んでみたいですね
・神
ツクヨミも転生者だったのか…
というか雨宮とさりなに助けられたカラスだったのか
思わせぶりな立ち回りから敵的なものかと思ったら、まさかの前世ありな上に人間ですらないのか
彼女の存在は転生者についての理解を深めるものではなく、逆に自由度が広いことを示唆するだけになってしまったな
いやだってツクヨミが今は人間になっていようと前世カラスですよ!?
普通に考えれば幼少期に言語能力を追加するような役に立つ前世の記憶ではないだろ
寧ろゴミ漁りするガキになってしかるべき
つまりツクヨミは本人の仰る通り神なんでしょうね
神だから都合に合わせて好きな姿でいるという事なんだろう
まあ神って何だって話だよな
個人的には2パターンあると思ってる
作品都合としての神と、本当に神がいて世界を荒らしているパターン
メタ的な話だが、前世の記憶があるなんて不思議な超常現象に対しての作中回答として、
「世界には神もいるし、もっと理解できない超常的な世界があるんですよ」
と提示することで、前世の記憶を持ち越すこともあるか~!って雰囲気を作って強引に納得させようとしているのでは…?
作品終盤というこの期に及んでツクヨミが「神の神秘性を暴こうなんて命知らず」で詳細の開示を拒否した辺り、前世の記憶については”そういうこともある”という理解だけで進めろという提示なのかな
つまり神=作品にとって都合の良い存在という解釈ね
もう一つは本当に神が居て超常現象を司っているパターンだな
ツクヨミがいるんだからアマテラスもいるだろう
それがカミキヒカルとか?
そう考えるとしっくりくるところはある
ヒカルって名前、太陽のこと差してたりしない?
あと命を奪うことを尊き事みたいな態度なのもアマテラスは命を司っているから?
ツクヨミがさりな達転生者側に立っているのもカミキヒカルと対峙したいからとか?
みたいに連想できない?
まあカミキヒカル=アマテラス説はこじつけ感ある
個人的には人間であってほしい
正直ここまで来て「転生した理由が実は神の戦争代理の駒でした」なんてオチ嫌だよ
何より作品の本題じゃないと思うしね
結論としては、神は作品の説明のために都合よく存在を仄めかされた説を推します
・今後について
転生者2人の意思表明巻だったね
ルビーはアイを超えるアイドルになりたい、か
そうだよね、さりなって娘は親からも見向きもされなかったものね
アイドルになることがアイの遺志であり、誰よりも目立って自分を見てもらうことがさりなの自己実現だよな
復讐に心を囚われていて葛藤しているとも語ったけど、結局自分が一番輝くことがまとめて救われる術だと言うあたり、やっぱり病院で自分を見捨てた親に対して怨んでいるのではなく、自分を見てほしかったという事なのでしょうね
優しいね…
てかルビーが神社でカミキヒカルと会話している…
これ何事もなく語ってるけどルビーはカミキを認識していないのか…?
セリフ的には誰変わってなさそうだが…
でもなぁ初めて会うにしても、映画の台本読んでいるんだから少年Aがだれか分かっているような…
分かってない?そう…まあルビーって微妙に抜けてるところあるもんね…
そしてアクアも自問自答してる…
復讐について完遂するかは任せる、と来ましたか
心の先生が消えるという事は復讐心が消えるという事
アクアとしての人生を歩み始める時が来たというわけですね
でも雨宮はナイフは渡してきた
結局のところ、アクアとしてはカミキを許すという選択肢は無いという事なのだろう
但し刃を振るう理由が、復讐ではなく大切な人を守るためになる
つまり動機が相手都合ではなく自分の意志になるという事だ
アクアはどうするんでしょうね
意外と自分の意志が無かったから”自分がどうしたい”って苦手でしょうね
カミキへの復讐も社会的抹殺を試みる方向性だしね
アクアにまだ覚悟が無いという話になるのかな
まあそれをここから固めるのでしょう
有馬との公園デートも、アクアが大切なものを見つけて前にすすむ覚悟を持つためのエピソードだと思っているしね
夢を語り、愛を受け取る
それを胸に自分がどうありたいかを決める
素晴らしい青春だね
有馬に、そしてカミキにアクアがどんな答えを出すのかワクワクです
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なんか取り留めのない内容になった…
でもキャラクターがしっかり動くから考えられる余地が大きいのよね
ほんと言語化が難しいけど、色々思いを馳せることが出来る作品なので抜群に面白いと思います
★5
終わり