Manga_tokano_nikki

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先輩はおとこのこ 9巻 感想



次の巻で終わりなのね

 

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先輩はおとこのこ 8巻 感想  - Manga_tokano_nikki

 

あらすじ

咲、父と会いクジラを見る

その後、父と母とそれぞれに一緒に暮らさないかと言われる

そして3年に進級して進路を考えるまこと

そんな中咲は転校すると言い出す、果たして誰と暮らすのか乞うご期待

 

以下ネタバレあり感想

 

 

 

~~~~

・咲の父

咲は父と過ごすわけだが…

まぁ何とも自己中な父だ…

 

まず2人の会話の内容が父のしゃべりたいことだけで構成されている

そして父は自分にかかってきた電話に対しての対応を優先する

つまりクジラが第一、クジラに関わる自分が第一で咲は二の次なわけだ…

折角会いに来ても我慢を強いられる咲かわいそう…

 

これは咲の両親が離婚しているのもやむなしだなあと思わされた

父は常に相手に我慢を強いているわけだからね

一方的にもたれかかってる不健全な関係が成り立つわけがない…

まぁ咲母もなんか自己主張があるんだか無いんだか良く分からないから2人は成り立つ気もするけど…

それでも離婚したって事は、咲母も実は「この人は自分の人生を良くしてくれる!」とか期待して結婚したから現実の乖離に悩まされたとかあるのか?

まあこの2人の関係性は良く分からんな…

 

しかし父も母も勝手にそれぞれ一緒に暮らさないかなんて言い出した…

これ結構ひどい話だ

子供はおろか結婚相手すらまともに扱えなかった人間が、自分といることが幸せと思って問いかけているのならそれは何とも…って感じ

咲第一であれば、「どう暮らしたい?」と問うべきだろうに…

 

結局のところ両親は自分のやりたい事第一で動いているから、それに対して咲はYesNoでしか回答することが出来ない

”自分がこうしたい”みたいに主張する機会が全くない

選択肢を与えることと、尊重することは別なんだがそのことに気づいているのだろうか?

それが分からないから離婚に至るまで冷え込んだ?そっか…

 

・好きなもの

カニ見てこれが好きか?なんて葛藤する咲…

 

咲が好きに悩むのって、父が「好き」に真剣なせいで矢鱈とハードル上がっていないか?

子供を無視して、妻を無視してまで邁進するように夢中にならないと「好き」ではないとか思っていない?

 

別にカニだってかわいいから好きとかでいいのにね

空だってちょっと好きなんて遠慮しないで自信もって「好き」って言っていいのにね

好きって結局のところ脳内に好きを促す物質が出ていればOKだから、難しいこと考えないで本能に従えばいいのに…

 

そんな抽象的な自分の感情を、対外的に比較するからおかしなことになる

だから咲は簡単なことでも”これは好きか?”なんて考えてしまうのではないか

結局父のクジラの好きと比べれば大して好きじゃないから、好きと自信を持つことができない…

 

ま、そういう相対的な好きに対しての回答として、まことが存在するんでしょうけどね

女装が受け入れられなくても、「これが好き」と周りに胸を張れる、これが好きと自分に従う

自分の中の絶対評価で価値を決める、それがまこと

今の咲と対照的な存在ですよね

 

でも極端だよね咲もまことも

だからこそ2人はお互いが気になるし、よく見えるんでしょうね

自分には無い価値観で世界を生きているから

 

・3年

あ、前回の卒業式って別に卒業する訳じゃなかったのか

勘違いしていた

 

進路ね~~

意外とまことは今今今って感じの生活してたもんな

今どうしたい、今はこれが好き、今はこれが自分…

振られたリュウジは進むけど、まことは進めないよねえ

今の女装をした格好で咲と知り合い、咲に告白され、咲を好きになった

彼女との思いに蹴りをつけないと、今後どの格好をするのかも決まらないよね…

 

しかしクラスメイトは大分酷い奴だな

女装を糾弾したことについて、相手に責任転嫁して難癖をつけるとは…

いや対面でちゃんと主張してくれるだけまだいい奴か…?

 

そもそもなんで糾弾しているんだっけ

女装しているのがキモイと思っているからか?

てかなんでキモいって思っているんだ?

って考えると良く分からん

うーん

 

思春期なんだから肉体的に性に関心を持つ年頃だからか?

まあそもそも生物的には陰茎があれば男で膣があれば女、それ以外はおかしいと捉えて然るべきだよな

そうじゃないと種が繁栄しないものね

本能に生きる若者は肉体で相手を見る、それは正しい事か…

 

まあ性的に正しい事と「自分がどうありたいか」って関係ないんだよな

「似合ってるんだ」って自分の格好を自分で肯定するシーン、いくつになっても好きなものを好きである祖父と会うことで、好きなものを誇れるようになった

って事と解釈した

 

 

あとここからは余談です

自分もすっかり、同性愛ってみても「そっか」程度にしかならないけどさ…

生物として考えればありえない話よな

 

でもすっかり同性愛とかって目に入るようになってきたし、肯定的な意見が多いから当たり前のような気分になっていた

だからまことに強く当たったクラスメイトを最初「子供だな」と無意識に見下した

 

これは自分の価値観が同性愛は肯定して然るべきと思うようになっているから起きる発想なんだよな

LGBTQだのポリコレだのの啓蒙活動とかプロパガンダって結構効果あるんだな、無意識下に結構刷り込まれているな~

なんてふと思ったりした

怖いね

ちゃんと物事に対して感想を持つとき、自分がどうしてそう思っているの過程を振り返るのは大事ですね

 

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話的には大して進んでいないので★3って感じではある

 

終わり

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