そういえばネタバレ部分の折り畳みはめんどくなってやめました
情報:
・連載場所:comicブースト(月一更新)
ネバーエンディング・ウィークエンド|comicブースト|さらに面白く、さらに読みやすく――webマンガサイトを《加速》させるcomicブースト
・連載開始:2022年08月
・出版社:幻冬舎(バーズコミックス)
内容:
ルイとオスカーとかいう大人の男2人がいきなり旅に出るとか言いだしたら、女の子の見た目をした男の子(エル)がカチ込んできて3人でドイツを旅することになる
ルイは自分のトラウマと向き合いに、オスカーは傷心を癒やしに、エルは母親を探しに行動する
そんな旅を通じて3人がそれぞれ自分語りしていく話
評価:
★★★☆☆3
可もなく不可もなく…
淡々と陰鬱で感傷的なので、それっぽい気分には成れる
全体的に嫌いではないけど、「ここが好き!」みたいな大きな加点があるわけではない
ただまあ3人は一緒にいるだけで人生の大事な価値観が交わるわけではない
別々の物語を並行して展開されてる感じ
殺伐とした旅路が好きな人向け
以下ネタバレあり感想
↓
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・演出
ルイ、オスカー、エル
それぞれなんか語るわけではなく、ふとした瞬間の回顧を細かく挟んでバックボーンを読者に理解させるスタイルなのが何とも言えない
読者にはキャラの心情が理解できるけど、キャラ同士では理解してないから作中の会話が"察しろよ"って発言ばかりでなあ
キャラ間で説明が無いから相互理解が深まらないので、3人はほんと一緒にいるだけになってる、読んでて寂しい
加えて話の中心であるエルは結構悪意を持って動いているから、会話がとげとげしい…
そしてエルの相手も大人2人だから、ちゃんと線引きしてしまうので掛け合いが薄い…
殺伐としてるんだよな~
自分としては別に嫌いじゃないけど好きでも無い温度感だな~…
ただ一緒にいるだけってのは往々にしてあるし、そういう距離感も良いとは思うけど。
楽しいとは別だな
まあキャラたちも徐々に行動から互いを紐解き始めてはいるので、ここからもう少し味が出てくるのかなぁ
・設定
娼婦の息子で若い時に性を狂わされたとか
母親が自分を置いて出て行ったとか
相手と向き合ってこなかったから離婚させられたとか
まあ、フィクションでは普通よな
そういった背景からでてくる言動も、まあそうだねって感じで行動に意外性とかないのよね
スパゲッティは正しい茹で時間で茹でると美味しいみたいな気分
・旅要素
この作品は結構文化的側面でドイツ要素を出してくるのが面白いね
絵じゃなくて言葉で伝えてくるってことね
扉のロックだの
医療費の制度だの
歴史的建物の説明だの
ほほーと思うところはある
まあ建物とかもいかにもって感じなので読んでてヨーロッパ感じれるのは良い
最も風景が変わらないので地点を移動しても良く分からないので旅って感じは薄い
・メタ視点的な話
この作品ってエルが母親を探していること以外はあまり話の本筋が無いのよな
ルイとオスカーはつらいことを整理するための時間づくりをしているわけで…
そこで巻末コメントで作者が執筆動機をつづってるわけだが…
連載終了と失恋が重なって欝なところに旅行したら楽しかったから執筆したって書いてあって微妙な気持ちになった
この作品は何かとパートナーが分かれるキャラ多いけど、これ作者がそういうもんでしょって思って書いているんだなとか
エルが母親に見捨てられたと恨んでるのって恋人重ねてるのかなとか
そんなくだらない視点が鎌首をもたげる
執筆動機を知ることは作品への没入感を削り、つまらなく感じるようになるということを学んだ
やっぱ作り手のコトは知らなければ知らないほど良い
物語を楽しむコツは無知であることだね
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続きは読んでも読まなくてもいい
終わり