情報:
・連載場所:コミック百合姫(月刊)
・連載開始:2023年4月
・出版社:一迅社
内容:
優等生で生徒会長の"吉沢"はリスカ癖のある教育ママのもとで厳しい毎日を過ごしていた
しかし不登校の"直井"と会うことで、段々優等生であることの苦しさを表に出すようになる…
評価:
★★★★★5
神マンガキタ
好みストレートで激推しできるわ
やっぱ印象最悪な出会いから始まる友情や愛情が一番だね
吉沢が直井に本音を引き出されると同時に、徐々に親しみを覚えていくところが凄いエモ
もうね、たまりませんね・・・(語彙力喪失)
あと誰かのために生きている人間が自分のために行動を変えていく話なので、成長譚としての側面もある(変な方向に育つけど)
なのでキャラを応援しやすいのもいいね
そしてダークな雰囲気の癖に爽快感が結構あるんだよな
辛い状況を自ら打開するカタルシスがあるので、読んでて不快感とか無いのも良い
以下ネタバレあり感想
↓
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・吉沢
おおう教育ママのもとで勉強をやらされ続ける典型的な優等生キャラきた…
と思ったら、教育ママは暴力で押さえつけるんじゃなくて母自身がリスカするのか
意外と新鮮…
確かに暴力振われて自分の身が危険より、自分が不出来だと親がメンヘラ拗らせて死にかける方が嫌だわ
暴力だと”相手が悪い!”で逃避できるけど、自殺されると”自分のせいで死んだ!”って勝手に十字架背負わされるの最悪だろ
そして手の付けられないモンスターより自分でコントロールする必要な大人こどもを連れまわす方が日常の負荷デカいな
この時点で大分邪悪な作品だなあと笑顔になった
そして誰かのために生き続けた吉沢は他責思考なんだよな
誰かのために動いているんだから、自分に責任みたいな意識あるよね
直井に脅されているときも、直井から貰った大儀で行動を決めている
意外と軸が無い
けど直井の手を借りて徐々に本音を引き出されるところが…たまらん
吉沢はどうしても他人の目に行動が縛られるから誰かに望まれないと動けない
それを直井だけが自分の心に寄り添ってくれる
そうして直井になついていくのも、直井の力を借りないと本音をうまく出せないから依存しているだけなんだよね
だからクラスで暴露するときも直井の方向を向いていたし、最後「どうだった」なんて感想を求める
母親が自分の意思を他人に擦り付ける人間なのに、娘も同じことしているのホント好き
あと逃げ出すとこ美しすぎる
2巻だからこれからくる破滅はまだわからないけど、きっとここが2人にとっての頂点なんだろうなあ
そう思わせる綺麗な切れ方
雑談しながら道歩いているのありえんよさみが深い状態になりました
ここで話完結しても正直良いレベルだと思う
・他キャラ
直井については正直評価がしづらいな
毒親の元にいるのだけは分かるけど、現状は掘り下げなくて嫌な奴状態から抜け出せていないよね
3巻以降に期待だね
逆に下田についてはなんなんだ
申し訳程度の百合要素としてあてがわれただけ?
現状吉沢の動く枷2号
いてもいなくてもあまり話に関係無いだろ…
まあここからメンヘラ拗らせて第二の刺客としてカチこんでくるんだろうな…
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終わり